Bank Band with Great Artists
RHYMESTER

RHYMESTER

3人が登場するなり、場内のムードが一変する――さすがは“キング・オブ・ステージ”、国内最強のヒップホップ・グループといって過言じゃないRHYMESTER(ライムスター)!
「パーティ・ピーポー調子どう!? アガッていこうぜー!」(宇多丸)と冒頭の「Just Do It!」から一気にヒートアップ。会場に汗ばむようなクラブの熱気を運んでみせる。
「この手のジャンルで、もっとも好きな方々です。荒々しいなかにも、ものすごくジェントルなの。こんなかっこいい人たち、なかなかいません!」との櫻井の賛辞は、まったくもって誇張ではないのだ。
「櫻井さんにいいこと言ってもらったから、アゲてこうぜピーポー!」と宇多丸はさらに口角泡とばし、MUMMY-Dと共に流れるようなライムを響かせ、オーディエンスも腕を大きくバウンス……Yes、気分は上々!!
「また呼ばれるとは思わなかったよ!(笑) 」とブレイクで宇多丸。「見たとおりオジサンのヒップホップ・グループなんですけど、見た目で引かないように。中身はジェントルだから!」と弁明(何しろスキンヘッドにグラサンなんで……笑)、続けてDJ JINが最新のニュー・ソング「フラッシュバック、夏。」をスピン。レイドバックしたビートが心地よくフィールドを揺らした。
終盤、「震災とか原発の事態とかで、パーティしてる場合じゃないとか、一瞬、躊躇してしまう。でも、逆だろう!と。厳しい現実があるから、それに対抗するために音楽やパーティはあると思うんですよ!!」(宇多丸)とのMCに割れんばかりの拍手が起こり、その想いを込めた一曲「そしてまた歌い出す。」では、2MCがステージを縦横にダッシュ!
<先人たちのように背筋伸ばす 古臭い悲観を全部吹き飛ばす>と力強くライム、さらに<歌ってる場合ですよ! どんな時代だってこの世に人がいる限り>と、イチイチことばが胸に刺さる!
彼らの放った言霊は、これからの日常にも生き続け、僕らを励ましてくれるに違いない。

M1.Just Do It!
M2.フラッシュバック、夏。
M3.そしてまた歌い出す

(奥村明裕)