Band Act
Mr.Children

Mr.Children

Bank Bandのステージで、音楽を共有できる喜びを抑えきれないといったように、あれだけ相好を崩していた桜井とは、まるで別人のよう。眼光はリングに上るボクサーさながらに険しく、鋭い。つまり、見るからに闘志が剥き出しなのだ。それが、万人の思いを一身に引き受けるモンスター・バンド:Mr.Childrenであるということなのだろう。
冒頭、田原のワウ・ギターに早くも場内が沸き立つ。激しい「Dance Dance Dance」のビートにのって、観衆はまさしく狂喜乱舞!
桜井はステージを威勢よく駆け巡り、続く「Worlds end」では、JEN(鈴木英哉)と中川の荒ぶるグルーブが会場の熱をどこまでも上昇(JEN、この夜もいい表情!)。
「and l love you」を力強くも丹精に歌い届けた桜井は、ようやく笑顔を見せて語るーー「ap bank fes、今年は復興支援のためのイベントと決めて、真っ先に歌いたいと思った曲をお届けします」。それが、<どんな理不尽もコメディーに見えてくるまで 大きいハート持てるといいな>と祈るように歌われる「もっと」。その歌声は何もかもを飛び越えて心に触れ、3日間のステージですっかり日焼けした表情も、実に精悍だ。
「いつでも微笑みを」では2万7千人による口笛大合奏!
「youthful days」の瑞々しい躍動でフィールド中がハンド・クラップ!
「エソラ」で飛び跳ねる桜井に合わせてみんなでジャンプ!--しばしば小雨が降り注ぐ中でも、全ての瞬間がハイライトといえるパフォーマンスが続く。
本編ラストは「innocent world」でひときわ大きなシングアロングを巻き起こして(一瞬本降りになるも、返って熱狂は加速!)、文字通り最高潮でフィニッシュ!
アンコールでは「かぞえうた」を披露。
まるで目の前の友人に語りかけるような親密さでメロディを紡ぐ桜井。その歌と共振するように、フィールドには大きくて温かなウェーブが広がった。その幸福な一体感のまま、いよいよ“ap bank fes '11 Fund for Japan”はクライマックスへーー。

M1.Dance Dance Dance
M2.Worlds end
M3.and I love you
M4.もっと
M5.いつでも微笑みを
M6.SUNRISE
M7.youthful days
M8.エソラ
M9.innocent world

EN1.かぞえうた
EN2.to U

(奥村明裕)