Bank Band with Great Artists
小田和正
ap bank fes'11 Fund for Japanの最後のGreat Artistは、小田和正。
「お会いするたびに好きになってしまいます。僕にとって、みんなにとってもそうだと思うけど、とっても大きな人です」という櫻井の紹介とともに登場した小田は、観客に向かって大きく手を振り、キーボードの前に座る。そして「ちょっと持ち上げられちゃって……」と笑ったあと、静謐なフレーズとともに、最初の曲「東京の空」を歌い始める。
これまでの人生を振り返りながら、“いろんなことがあったけど、これからも前を向いて生きていくんだ”という思いがゆっくりと伝わってきて、深く深く心を揺さぶられる。
最初のMCでは現在行なわれている自らの全国ツアーのことに触れ、「仙台のみなさんのところにも必ず行きますので、待っていてください」と力強く宣言、フィールドから大きな拍手が起こる。
さらに「ツアーの合間にap bank fesに呼んでいただき、ありがとうございます。キャピキャピした(若い)お客さんがいて嬉しいし、懐かしい感じもします」と語ったあと、「キラキラ」へ。
洗練と生々しさをバランスよく兼ね備えたこのポップチューンによって、さまざまな年齢のオーディエンスがひとつになっていく。
人と人の繋がり、そこから生まれる前向きな力を描き出した「今日もどこかで」に続いて、「3、4年前、櫻井君が僕の歌を歌ってくれて。今日はふたりでやろうと思います」という言葉に導かれ、ラストの「緑の街」(Bank Band/「沿志奏逢3」収録曲)を披露。
愛する人に対する強く、深い思いを小田和正、櫻井和寿という日本を代表するふたりのシンガーが感情豊かに歌い上げていく。それはまさに、今年のap bank fesの大きなハイライトだったと言えるだろう。
M1.東京の空
M2.今日も どこかで
M3.キラキラ
M4.緑の街
(森朋之)