Bank Band with Great Artists
ASKA

ASKA

ストリングスの音色に迎え入れられるようにASKAがステージに現れる。
スタンドマイクにまっすぐ向かい合い目を閉じて、ゆっくりと歌いだすのは「心に花の咲く方へ」。
交わることのない天と地を結びつけるのは人なのだ、そんなメッセージが静かに心に沁み込んでゆく。
「はじまりはいつも雨」では歌いだしを櫻井和寿がリードし、ASKAにバトンタッチ。アウトロ前には二人できれいなコーラスワークを響かせ、客席からも感嘆の声が沸いた。
「指を怪我して、弾けないんだけど(ギターを)持っていないと歌えないんだよ。ファッションだと思ってちょっと付き合って」。ベテランアーティストにもかかわらず、シャイな一面ものぞかせ、会場からも笑いが漏れる。
荘厳な雰囲気も漂わす「廃墟の鳩」のあと、「UNI-VERSE」の前には曲が出来たいきさつを語る。
「前回(ap bank fesに)出させてもらったときに、終わったあとのパーティーで、“ユニバース”という言葉が出てきたのね。VERSEには歌という意味もあって、結局、歌がひとつにするんだなと。それがきっかけで出来た曲があって。前回出演していなければこの曲は出来ていなかった。僕にとって意味のある歌になっています」。
ラストは「SAY YES」。イントロが鳴っただけで客席がざわめき、この曲が時代も世代もつなぐ曲なのだと実感。
1曲目から最後まで「つながる力」のパワーを伝えるようなステージだった。

M1.心に花の咲く方へ
M2.はじまりはいつも雨
M3.廃墟の鳩
M4.UNI-VERSE
M5.SAY YES

(大橋美貴子)