Bank Band with Great Artists
スガ シカオ

スガ シカオ

ニコニコと手を振りながら「スガ シカオです!よろしくおねがいしまーす!」といつになく爽やかに(?)登場したスガ シカオ。
しかし、ヒットチューン「愛について」が始まった途端、会場は強烈なグルーヴによって包まれていく。Bank Bandが誇るリズム・セクション、亀田誠治(Bass)、河村“カースケ”智康(Drums)による濃密なビート、そして、男の色気をたっぷりと感じさせるスガのボーカリゼーションがムンムンと伝わってきて、思わず身体を揺らしてしまう。
ああ、気持ちいい……。
「Yeah!」というシャウトによってオーディエンスの熱気がグッと上がった「はじまりの日」に続いて、「ファスナー」(Mr.Children)へ。
性的なムードに溢れたリリック、ファンク・ミュージックのエッセンスを取り入れたサウンドーーそれは言うまでもなく、スガ シカオの世界観ともまっすぐに繋がっている--を併せ持ったこの楽曲を、スガと櫻井がそれぞれの個性をしっかりと注入しながら表現していく。
絶対に混ざることのないはずのふたつのテイストがひとつになり、未知の味わいへと結びつく。
この瞬間に彼らは、コラボレーションの理想のカタチを体現していたのだと思う。
そしてラストはしっかりと苦味が効いたラブソング「コーヒー」。
スリリングな手触りと音楽的クオリティがせめぎ合う、とんでもなく刺激的なステージだった。

M1.愛について
M2.はじまりの日
M3.ファスナー
M4.コーヒー

(森朋之)