“5人目のビートルズ”ジョージ・ベスト、偉大なる“カンフーキッカー”エリック・カントナそしてデイビッド・ベッカム。マンチェスター・ユナイテッド栄光の7番を受け継いだ若きベッカムは98年フランス大会、オーウェンを絶妙なパスでお膳立てしたその試合でアルゼンチン選手への報復行為により退場。そして試合は敗退。激しいバッシング受け、スパイスガールズのビクトリアと国外へ逃亡。「10人のライオンと1人の愚か者」。期待の若手から戦犯へ。
しかし4年後、キャプテンとしてチームを日韓W杯へ導いたのはそのベッカムでした。マンチェスター・ユナイテッドで多くのタイトルを掴み、世界一正確と言われるまでになったクロスボールにフリーキック、そのルックス、ファッション、キャプテンシー。大きく成長したベッカムは北海道で4年前の因縁、アルゼンチンを自らのPKによって沈めたのでした。すばらしい物語。当時、わざわざその北海道の会場にVIP警備のバイトとして乗り込んでいた自分も総立ちのサポーターと共にVIPの警備もほったらかして心底震えまくったのでした。
更に4年が経って2006年、物語の仕上げは40年振りに母国に優勝をもたらすこと。年齢的に最後W杯の可能性が高いベッカム。代表にはオーウェン、ジェラード、ランパード、ジョー・コール、テリーにルーニーにファーディナンド。チームメイトは各強豪クラブチームでチームの中心として活躍中の若いメンバー揃う。この十数年来の充実ぶりに、今勝たずしていつ勝つ?大きなチャンスだったのです。
しかし残念なことに活躍を期待された若手達が活躍できず、ベッカムのキック一振りでなんとかここまで進んできた感のある今大会。だからこそ若い選手がノッてくるまで、一撃で試合を決めることができるベッカムにはこの試合も最後までピッチ上にいて欲しかったと思うのです。負傷とはいえ、途中交代しピッチの外で向かえた敗北を最後のW杯にするにはさびしすぎる。
是非とも次の4年後に向けて物語を続けて欲しい。
皮肉にもPK戦で試合を決めたのはベッカムに代わってマンチェスター・ユナイテッドの7番を受け継いでいるテクニック抜群の高速ドリブラー、クリスチアーノ・ロナウド。
そんなこんなで
近日中には詳細MAPとクロークについて、そしてタイムテーブルを発表できそうです。
モリマサシ