Band Act
Mr.Children

Mr.Children

ステージに向かって左側、美しい山の向こうに夕陽が沈みかける“マジックタイム”に合わせるようにMr.Childrenのメンバーがステージに登場。
まず、田原健一(G)がロングトーンを奏でる。
そこに鈴木英哉(Dr)のドラム、中川敬輔(B)のベースが重なり、ダイナミックなバンドサウンドが全貌を現す。
さらに桜井和寿(Vo&G)が渾身のシャウト――どんなに叫んでも、美しいメロディ感覚を失うことがない――が加わった瞬間、凄まじい歓声が巻き起こる。
最初の曲は「Tomorrow never knows」。
言わずと知れた国民的ヒットチューンなのだが、観客ひとりひとりに語りかけるような桜井のボーカルによって、これまでに経験したことのない新たな感動が生まれる。
いきなりのクライマックス。
最高のオープニングだ。

また、静謐なサウンドとともに奏でられた「声」も心に残った。
ボーカルと鍵盤を軸にしたアレンジによって、歌詞に込められた想いがまっすぐに伝わってきたのだ。
特にありったけの感情とともに広がった「別に巧くなくていい/声が枯れてたっていい/受け止めてくれる誰かがその声を待っている」というフレーズには、震えるような感動を覚えてしまった。

「淡路島、初めまして。ミスチル先輩です(笑)。若いバンドに負けないように、精一杯やらせていただきます!」
「ステージ側から見える景色、みなさんの表情、海、夕暮れ。ものすごくキレイやで!」
ゆっくりと放たれる言葉のひとつひとつからも、桜井がこの素晴らしいシチュエーションを全身で堪能していることが伝わってくる。

さらに新曲の「hypnosis」、「楽しく生きてゆくImageを/膨らまして暮らそうよ」というフレーズを持つ「Image」などの味わい深い楽曲を披露した後、ライブはついにピークを迎える。
ラストの「シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~」の演奏中には、ステージの上方に大きな虹が出現(!)、フィールドからも歓喜の声が上がる。
桜井も気づき、曲のなかに「淡路島に虹が出た!」というフレーズを織り込む。
それはまさに、音楽と自然が生み出す奇跡のような瞬間だった。
喜びと興奮、そして、未来に対する願い。
この場所で生まれたすべての感情は次の開催地“みちのく”(宮城)に繋がっていくことになるはず。
そう、ap bank fes '12 Fund for Japanの旅はまだまだ続いていく――。

M1.Tomorrow never knows
M2.HANABI
M3.擬態
M4.Marshmallow day
M5.声
M6.Drawing
M7.hypnosis
M8.Image
M9.エソラ
M10.シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~

(森朋之)


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