Bank Band with Great Artists
Def Tech

Def Tech

短パンとTシャツ姿のShenとMicroがステージの上でアイコンタクトを交わし、スッと息を吸った後、生き生きとしたグルーヴをたたえたフロウを高らかに響かせる。
「地に足付け 頭雲抜け 進む前に前に前に/手をつなげば怖くないから そこまでお前は弱くないから」
オープニング・ナンバーは、彼らの代表曲のひとつ「My Way」。
大らかな優しさとリスナーを叱咤するような強さを併せ持ったこの曲によって、Def Techの持つ真摯なメッセージと豊かな音楽性がまっすぐに伝わってくる。
Bank Bandの奥深いアンサンブルとの相性も抜群。
このふたりのバイブレーション、ホントに凄い。
さらに「日頃のストレスを解消できるチャンスでございます!」(Micro)、「That's right!」(Shen)というやりとりを挟み、「Power in da Musiq~Understanding」へ。
強靭なバンドサウンドのなかでMicroとShenがラップ・バトルを繰り広げるナンバーなのだが(ShenがMicroを思い切り突き飛ばす場面も!)、その奥には“国境、人種、思想などの枠を超え、違いを認め合える関係を目指そう”というあまりにも切実なテーマが含まれている。
ビートに合わせて気持ち良く身体を揺らしながら、頭のなかではリアルな問題が渦巻いていく。
このバランス感覚こそが、Def Techの素晴らしさなのだと思う。
「17年前、『若者のすべて』というドラマで「Tomorrow never knows」を好きになって以来、Mr.ChildrenのCDは全部持ってます。そのときの少年の夢が叶って、いま、櫻井さん、小林さんといっしょにステージに立ってます。ありがとうございます! ……と言いつつ、バカになってもらっていいですか?」というMicroのMCのあとも、身体と思考を揺らすようなナンバーを連発したDef Tech。
音楽の刺激をたっぷりと感じられる充実のステージだった。

(森朋之)