Bank Band with Great Artists
Salyu

Salyu

小林武史のピアノをバックに、「しっかりとこの歌声の世界に浸っていただきたいと思います!」と櫻井和寿に呼び込まれたのは、8年目のap bank fes最初のGreat Artist、Salyu!
愛らしい耳飾りと、カラフルな衣装をまとった彼女が歌い出したのは、昨夜の激しい雨がウソみたいに晴れ上がったつま恋にぴったりの「青空」。ゆったりと、しかし徐々に感情を高めながら、<♪あなたが好き あなたが……>と伸びやか、かつ、切実な歌声を響かせるSalyu。その後ろで作詞/作曲者である櫻井はアコースティック・ギターとコーラスでバックアップし、Bank Bandのアンサンブルは草原をわたるそよ風のようにフィールドに広がっていく。冒頭から素晴らしい光景!
「お会いできてうれしいです。昨日の前夜祭も楽しく過ごさせてもらったんですけど、すっかりつま恋のグルーヴに染まってます(笑)。みんなも元気になって帰ってね!」とオーディエンスに呼びかけて、「わたしからも、彩りを――」と、続けて最新作『photogenic』収録の「悲しみを越えていく色」を熱唱。 まるでカラダ全体が声帯になったような彼女を見て、すっかり感じ入ってしまった。Salyuって、本当に歌うために生まれてきた人なんだなあって。
「初めてのap bank fesで歌わせていただいた曲、わたしの出発の曲、ずっとずっと、歌い続けていきたい曲――」と、最後に記念すべきデビュー曲「VALON-1」を。2004年、まさに彗星のように登場したSalyuだが、今年6月にはロンドンとバルセロナでの海外公演も成し遂げるなど、今や日本を代表するアーティストに。思いの丈を振り絞るようなパフォーマンスは、彼女の“現在地”を雄弁に物語っていたと思う。
沸き上がる歓声に応えて、「ありがとうございました!」と深々とお辞儀をして、「みんな、この後も楽しんでね!」と満面の笑みでステージを後にしたSalyuだった。

M1.青空
M2.悲しみを越えていく色
M3.VALON-1

(奥村明裕)